生成AIを個人で使ったことがある人は、2024年度で26.7%。前年の9.1%から1年で約3倍に増えました※1。一方、企業側で活用方針を決めている割合は、大企業の約56%に対して中小企業は約34%です※1。人は先に使い始めていて、会社の体制が追いついていない構図です。
体制が追いつかない理由の1位は、はっきりしています。帝国データバンクの調査(2024年・4,705社回答)で、生成AI活用の課題のトップは「AI運用の人材・ノウハウ不足」で54.1%でした※2。それを埋める手段として研修を探すと、今度は研修会社が多すぎて選べません。
僕は倉敷・岡山でAI研修をやっている側です。売る側の立場を明かした上で、選ぶ基準を3つに絞って書きます。
基準1:形式と相場を知ってから探す
AI研修の料金は形式でほぼ決まります。公開されている相場をまとめると、こうなります。
| 形式 | 費用の目安※5,6 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 公開型(外部の教室) | 1名あたり2万〜3.5万円/日 | 受けさせたい人が1〜2人 |
| 講師派遣型(自社開催) | 半日10万円台〜・1日20万円台〜 | 部署やチーム単位でまとめて受ける |
| eラーニング | 1名あたり月5,000円〜1万円 | 基礎知識を広く浅く配りたい |
※ 表は横にスクロールできます
相場はソースにより幅があります(講師派遣型は1日20万〜60万円とする調査※6、1回50万円前後とする掲載※5など)。表は複数ソースの重なる下限寄りの目安です。
10人未満の会社なら公開型かeラーニング、部署ごと動かすなら派遣型が基本線です。派遣型は人数で割ると、5人以上参加するあたりから公開型より安くなる構造です。
基準2:「知る」研修か、「使えるようになる」研修か
同じ「AI研修」の名前で、中身は2種類あります。AIとは何かを学ぶ講義型と、実際に手を動かして自分の業務に当てる実践型です。
どちらを選ぶべきかは、働く人のデータが答えを出しています。パーソル総合研究所の調査(2025年10月・正規雇用者3,000名)で、生成AIを業務で使わない人の理由の上位は「使い方がわからない」「どのような業務で使えるのかイメージできない」でした※3。使わない人は、自分の業務との接点が見えないところで止まっています。講義を聞いても、この接点は生まれません。
見分け方は簡単です。検討している研修会社に「当日、うちの実際の業務を1つ、AIで動かすところまでやれますか」と聞いてください。やれる会社の研修は翌日から業務が変わります。やれない会社の研修は、感想が「勉強になった」で終わります。
講義型=知る
AIとは何かを聞く
感想が「勉強になった」で終わりがち
実践型=使えるようになる
自分の業務で手を動かす
翌日から業務が変わる
見分ける質問:「当日、うちの実業務を1つ動かせますか」
基準3:研修のあとの設計があるか
いちばん見落とされる基準です。研修は、やっただけでは定着しません。従業員1,000人以上の企業で生成AI研修を担当する責任者110名への調査(2026年6月)では、33.6%が自社の研修は期待した成果を発揮していないと否定的に答えています※4。研修に慣れている大企業でも、3社に1社は空振りしているということです。
原因のひとつは、単発で終わる設計です。1回のハンズオンで盛り上がっても、翌週には元の仕事のやり方に戻ります。だから選ぶときは、実践期間や振り返りの回が組み込まれているかを見てください。
単発で終わる設計
実践期間・振り返りを組み込んだ設計
費用面の補足をすると、振り返りまで含めて合計10時間以上のカリキュラムにした場合、国の人材開発支援助成金の対象になり得ます(中小企業で経費の最大75%)。要件と落とし穴は 助成金の記事 に分けて書きました。定着のための多回設計と、助成金の要件は、実は同じ方向を向いています。
選ぶときの質問は3つだけ
- 「この人数・この形式だと、総額いくらですか」(形式と相場)
- 「当日、うちの実業務を1つ動かせますか」(知るか、使えるようになるか)
- 「研修のあと、定着はどう設計しますか」(単発で終わらないか)
この3つを聞けば、どの研修会社でも中身が比べられます。僕の研修も同じ質問で測ってもらって構いません。答えを書いておくと、非エンジニア向けの少人数ハンズオンで、当日中に実際の業務を1つAIで動かすところまでやります。定着まで見るなら、振り返り回を含めた10時間以上のカリキュラムです。中身は AI研修・セミナーのページ に書いています。
倉敷・岡山の会社なら御社まで伺います。研修とAI顧問のどちらが合うか迷っている場合は、研修と顧問の比較記事 が判断材料になります。
出典(2026年7月17日閲覧)
- ※1 総務省「令和7年版 情報通信白書」概要(2024年度調査):https://www.soumu.go.jp/main_content/001019264.pdf
- ※2 帝国データバンク「生成AIの活用に関する企業アンケート」(2024年6〜7月・有効回答4,705社):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000909.000043465.html
- ※3 パーソル総合研究所「生成AIとはたらき方に関する実態調査」(2025年10月・正規雇用者3,000名):https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/generative-ai/
- ※4 ITmedia「イー・コミュニケーションズ調査」(2026年6月・従業員1,000人以上企業の生成AI研修責任者110名):https://kn.itmedia.co.jp/kn/articles/2606/25/news046.html
- ※5 PRONIアイミツ「AI研修の研修会社一覧」:https://imitsu.jp/list/training/ai-training/
- ※6 ガイアシステム「AI研修の費用相場」:https://www.gaiasystem.co.jp/human/column/ai-9/
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